今朝はドバイで初めての強目の調教が行われました。
追い切りというほど大袈裟なものではありませんが、
1000mをほぼ馬なりで約68秒、
最後の2ハロンは約13-13秒、
ほぼ予定どおりの時計で、
いつものようにゴール板を過ぎてからも
すぐに速度を緩めることなく2コーナー過ぎまで流し、
トータルでは約2000m以上乗られています。
動きは上々、息の入りも良く、
ここまで順調にきていることを
カジノドライヴが自ら我々に教えてくれました。
カジノドライヴ(後ろは建設中のメイダン競馬場)
さて、昨日のマクローリン調教師は
カジノドライヴの兄、ベルモントステークス優勝馬
ジャジルの調教師でもあります。
カジノドライヴを購入したセリの時も
彼は厩舎で熱心に馬を見ていました。
当時顔だけは知っていたので藤澤調教師に
「ジャジルの調教師が熱心に見ていたから、
ハムダン殿下が競ってくるかもしれません。
いずれにせよ高くなると思います」
と報告したものです。
その後本人に、あんなに熱心に見ていたのに、
どうして買わなかったのか聞くと、
「私は彼をとても気に入ってお薦めしたのだけれど、
殿下はすでにマインシャフト産駒を手に入れたので、
もういらないと言われたんだ」
と悔しそうに話してくれました。
ちなみにワールドカップで一番人気が予想される
アルバータスマキシマスは、ハムダン殿下が
昨年のブリダーズカップ後に購入し、
マクローリン調教師に預けたのです。
また、ベルモント競馬場では、
姉ラグストゥリチーズのトッド・プレチャー調教師も
日々カジノドライヴに注目していました。
プレチャー調教師は、2004年からの全米チャンピオントレーナー、
エクリプス賞最優秀調教師を4年連続、
最多獲得賞金調教師のタイトルを3年連続で受賞しています。
カジノドライヴの躓いて転んだ膝の怪我の後を見るなり、
「彼も躓いたの? お姉ちゃんはいつも躓いて
ゴトゴトで歩けなかったんだ。
でもキャンターに行ったら素晴らしい動きをした。
しかしそっくりだ」
と感心していました。やはり血統ですね。
ピーターパンステークスの後、
厩舎の主戦ジョン・ヴェラスケス騎手
(全米チャンピオンジョッキー)に
「乗せてもらえるならカジノドライヴに乗りなさい。
うちのでは彼に敵わないから」
と話していたそうです。
カジノドライヴのおかげで、ベルモント競馬場では
たくさんの素晴らしきホースマンと知り合うことができました。
これも彼の血統があってのこと。
我々が彼を遠征に連れて行ったのではなく、
カジノドライヴが我々をベルモントまで導いてくれたのです。
(つづく)