海の向こうの競馬、そしてホースマン

第8回
『世界の競馬』の解説者を務めるきっかけとなった大物写真家との出会い(2)
 

NHKの伊藤プロデューサーと
合田さんを結びつけた、
今井寿恵カメラマン。
今井さんと合田さんの出会いは、
合田さんが高校生のときだったそうです。

「栃木県の那須野牧場を舞台に、
 高校の文化祭で上映するための
 映画撮影をしているとき、
 たまたま今井さんも那須野牧場に
 馬の写真を撮りに来ていらして、
 それで知り合いになったんです」

「ぼくが、大学生、社会人になっても
 今井さんとのお付き合いは続いていて、
 それが『世界の競馬』の
 解説者の仕事に結びついた。
 本当に、人と人との縁というのは、
 不思議なものですよね」

ちなみに慶應高校の学生だった合田さんが
仲間たちと撮った映画のタイトルは
『牧場の一日』。
どんな作品なのか、
ちょっと観てみたい気もしますね。

次回からは、中学生時代から会社設立までの
合田さんの人生に迫っていきます。

(第9回に続く)

世界的なカメラマンである今井寿恵氏が、
2009年2月17日、
急性心不全のため逝去されました。
今井さんのご冥福を心よりお祈りするとともに、
サラブレッドを被写体とした、
美しく、躍動的な作品の数々に、
改めて敬意の念を表します。

構成・文/関口隆哉

 

合田直弘氏 プロフィール

1959年東京生まれ。慶応普通部(中学)時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶応大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。