ネイティヴと遜色のない英語力の持ち主
と評価される合田さんですが、
中学生から大学生、そして社会人となった
20歳代までのお話を聞く限り、
海外へ長期間留学したという経験はないようです。
「学生時代は牧場での仕事に追われていましたから、
海外留学の経験はまったくありません。
英語に親しんだのは、
米軍向けラジオ放送であるFENの
影響が大きいですね。まあ、
耳から覚えた英語とでも言うのでしょうか。
実際、天皇賞馬フジノパーシアが参戦した
ワシントンDCインターナショナル(1976年)
の実況中継は、FENで聞きましたから」
「それから、学生の頃から通わせていただいた
那須野牧場に行くと、
海外の競馬雑誌や文献がたくさんあって、
お邪魔するたびに読ませてもらっていました。
那須野牧場をお持ちの河野洋平先生は
本当に競馬が大好きな方で、
牧場に伺うと、『サラブレッドレコード』
という海外の競馬雑誌の最新号が、
いつも置かれていた。
その雑誌を読ませていただいたことが、
とても良い勉強になりました」
「余談ですが、最近『サラブレッドワールド』の
バックナンバーを河野先生から大量にいただきまして、
現在それを読み返しているところなんです」
「まあ、ぼくが高校生だった1970年代というのは、
海外の競馬情報は、
ほとんど日本には入って来ない時代でした。
そのなかで、いろいろなアンテナを張って、
海外競馬情報を仕入れていたわけですから、
根っからそういうものが好きだったことは、
確かなのでしょうね」
さて、次回からは、合田さんが熱く語る
「海外競馬、LIVE観戦のススメ」編
へと突入していきます。
(第15回に続く)
1959年東京生まれ。慶応普通部(中学)時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶応大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。