2008年欧州最優秀2歳牝馬に選出されたレインボーヴュー、
その有力な対抗馬と目されていたファンタジアという、
同じ馬主が所有する2強が注目を集めていた、
今年の欧州3歳牝馬戦線ですが、
レインボーヴューが英1000ギニーでまさかの5着に敗退したのに続き、
ファンタジアも仏1000ギニーで3着に敗れてしまいました。
この主役2頭の躓きで、現地時間6月5日に行なわれる
英オークス(12F10Yd・エプソム競馬場)も、
俄然、混戦の様相を呈してきています。
「それにしても、レインボーヴューと
ファンタジアの両方がコケてしまったのには、
ひっくり返るくらい驚きました(笑)」
そう切り出した合田さんですが、
エプソム競馬場の12F戦というタフな条件で行われる英オークスで、
レインボーヴューが巻き返すことを大いに期待しているそうです。
「硬い馬場で行われた英1000ギニーは、
レインボーヴューには向かなかったのかもしれません。
元来がパワーを武器とするタイプですし、
英オークスでは、
高い地力を如何なく発揮してくれるのではないでしょうか」
ちなみに、英1000ギニーを勝ったガナーティは、
英オークスには向かわず、6月にアスコット競馬場で行なわれる
マイルG1コロネーションSに出走する予定。
レインボーヴューの復活劇を阻止するとしたら、
どの馬なのでしょうか?
「アイルランドのG3ブルーウインドSで、
古馬陣を降してきたビューティオグワインを高く評価しています。
ここまで2戦2勝。
父レインボークエスト、母父サドラーズウェルズという血統から、
距離、コース適性も十分に備えていると思います」
果たして、2歳女王レインボーヴューの復活はなるのか?
合田さんが昨年末から期待している
「ブエナビスタVSレインボーヴューの日欧女帝対決」実現のためにも、
その走りに注目です!
明日からは、英オークスの翌日、
現地時間6月6日に行なわれる
英ダービーのプレビューをお届けします。
(第36回に続く)
構成・文/関口隆哉
1959年東京生まれ。慶應中学時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶應大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。