今日、5月31日は、
わが国の3歳馬ナンバー1を決定する
日本ダービーの開催日です。
76回目を迎える、
この伝統の一戦の主役と目されているのが、
皐月賞馬アンライバルド。
まずは、この馬の評価について、
合田さんに質問してみました。
「今年の日本の3歳牡馬戦線は、混戦模様と言われていましたが、
皐月賞の内容から考えて、
このアンライバルドが一歩抜け出したことは間違いありませんね。
勝負どころで発揮される瞬発力には素晴らしいものがありますし、
相当に強い馬であることは確かでしょう」
アンライバルドに関して、
合田さんはこんな希望も抱いているそうです。
「日本ダービーで2冠を達成したらという条件が付きますが、
その勢いを持って
7月上旬にイギリスのアスコット競馬場で行われるビッグレース、
キングジョージⅥ世&クインエリザベスSに是非挑戦して欲しいですね。
斤量面でも、3歳牡馬は54.9キロで出られる。
古牡馬とは、5.4キロもの差がありますから、
3歳馬のアドバンテージは非常に大きいわけです」
2006年の“Kジョージ”には、5歳馬ハーツクライが参戦し、
ハリケーンラーンの3着に大健闘。
また、2000年には3歳馬のエアシャカールが挑戦し、
モンジューの5着に頑張っています。
「日本馬の海外挑戦について、
“古馬になってから”、“来年まで待って”
という関係者のコメントがよく聞かれますが、
競走馬のピークというのは、そう長くは続かないものです。
海外志向の強い、オーナー、調教師さんたちには、
その馬の最高の時期を逃さない、
勇気ある決断を期待したいですね」
さて、明日は5月24日に行なわれたオークスのレース評、
牝馬2冠を達成したブエナビスタ、
ハナ差の2着に惜敗したレッドディザイアの今後などを、
改めて合田さんに伺ってみました。
才能と将来性に富んだ
日本の3歳牝馬たちに対する合田さんのコメントは?
お楽しみに!
(第32回に続く)
構成・文/関口隆哉
1959年東京生まれ。慶應中学時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶應大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。