明日行なわれるオークスで、
大本命馬ブエナビスタの対抗馬と目されているのが、
桜花賞で2着したレッドディザイア。
この馬に関して、合田さんは、
とある腹案を持っているそうです。
「ブエナビスタに敗れたとはいえ、
桜花賞でのレッドディザイアの走りは、
とても中身の濃い、高いマイル適性を
感じさせてくれるものでした」
「そこで、レッドディザイアの海外遠征として提案したいのが、
6月下旬にイギリスのアスコット競馬場で行なわれる
3歳牝馬限定のマイルG1戦コロネーションSへの参戦です」
コロネーションSは、英、愛、仏など
欧州各国で行なわれた1000ギニーの勝者が集うことも多い、
ヨーロッパ3歳牝馬マイル女王決定戦とも言える大レースです。
「このレースは、イギリス王室が主催することで有名な
“ロイヤルアスコット”の4日目に行なわれることになっています」
「セントジェームスパレスS、プリンスオブウェールズS、
ゴールドCなど、5日間の期間中すべての日に
G1競走が行なわれる“ロイヤルアスコット”は、
関係者全員が正装してくる、
イギリス競馬のなかでも特別な存在感を持つ開催です。
競馬ファンなら、ぜひ一度はナマで観ておきたい
海外競馬のひとつですね」
実は、このとき、レッドディザイアが所属する
東京サラブレッドクラブのスタッフも、
合田さんの事務所を訪れていたのですが、
「コロネーションS参戦は魅力的なお話ですが、
現実的にはちょっと難しいかも…」とコメントしていました。
ただし、レッドディザイアも、
NHKマイルCで2着したレッドスパーダも、
将来的に、サセックスS、ムーランドロンシャン賞といった
欧州のマイルG1戦に挑む可能性は十分にあるそうです。
さて明日は、今春に敢行された、
3歳牝馬アースリヴィングのドバイ遠征について、
合田さんが語ります。お楽しみに!
(第24回に続く)
構成・文/関口隆哉
1959年東京生まれ。慶應中学時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶應大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。