凱旋門賞を含め、計6つのG1レースが開催された
ロンシャンウィークエンド2日目(現地時間10月4日)。
ここで、凱旋門賞を除く、
5つのG1競走の結果を振り返っておきましょう。
直線1000m戦で争われる短距離G1アベイドロンシャン賞は、
6番人気の伏兵トータルギャラリー(父ナミド)が
1番人気に推されていた
フリーティングスピリットとの追い比べをクビ差制して優勝。
ジャンリュックラガルデール賞(仏グランクリテウム)と
マルセルブサック賞の両2歳G1戦は、
シユーニ(父ピヴォタル)、ロザナラ(父シンダー)が、
それぞれ勝利を得ました。
距離4000mのマラソンG1競走カドラン賞は、
前走で愛セントレジャーを制していた
アランディ(父ガリレオ)がG1レース連覇を達成。
念願の初優勝を目指し、
カドラン賞3度目の出走となった古豪イエーツは、
一昨年と同じ3着に敗れました。
そして、2000mのG1戦オペラ賞は、
9頭立て8番人気の3歳牝馬シャラナヤ(父ロミタス)が、
大番狂わせを演じ、重賞初制覇を、このメジャーG1競走で飾りました。
これらG1戦勝ち馬のなかで、もっとも印象に残った馬は?
という質問を合田さんに投げ掛けたところ、
こんな答えが返ってきました。
「2歳牝馬限定G1戦であるマルセルブサック賞を
2馬身差で勝ったロザナラです。
とても柔らか味を感じさせる馬体の持ち主で、
牝馬らしい瞬発力を最大の武器とするタイプ。
これが2戦目というキャリアの浅い馬ですが、
マルセルブサック賞の勝ちっ振りは、
実に堂々としたものでした。
父が英、愛ダービーや凱旋門賞を勝ったシンダーで、
血統的にも、まだまだ強くなっていく若駒だと思います。
来春のクラシックレースを含めて、
今後の動向を大いに注目していきたいですね」
いよいよ明日からは、
ロンシャンウィークエンドのハイライト凱旋門賞、
その勝ち馬であるシーザスターズの話題をお届けします。
お楽しみに!
(明日更新の第9回に続く)
構成・文/関口隆哉
1959年東京生まれ。慶應中学時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶應大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。