「もしもサマーバードがジャパンCダートに出走していたとしても、
重い印は日本馬を中心に付けるつもりでした」
そう断ってから、合田さんが続けます。
「ジャパンCダートがチャーチルダウンズ競馬場で開催されるとしたら、
迷わずサマーバードを本命にしたと思いますが(笑)、
阪神競馬場のダート1800mコースで行われる限り、
日本馬の地の利は、かなり大きい。
それに、何度も指摘しますが、
現在の日本のダート馬たちの層の厚さとレベルの高さは、
相当なものだと考えています」
ということで、合田さんがジャパンCダートの本命に指名したのは、この馬でした。
「前走でG3武蔵野Sを勝った、
3歳牡馬ワンダーアキュートを本命とします。
武蔵野Sの内容が素晴らしかったですし、
高齢馬の頑張りも目立つ現在の日本のダート戦線に、
そろそろ世代交代の波が押し寄せて欲しいという気持ちも、
この本命ワンダーアキュートには込められています」
ワンダーアキュートは父に米2冠馬カリズマティックを持つ新進気鋭。
準OP特別、G3シリウスS、G3武蔵野Sと、
現在3連勝を記録している勢いも、“買える” 材料となっています。
「対抗には、同じ3歳馬で、米で大注目の種牡馬タピット産駒である
テスタマッタも考えていたのですが、回避ということなので、
ヴァーミリアン、エスポアワールシチー、
サクセスブロッケンといった、実績十分の古馬勢を推します。
いずれにしても、レベルの高い混戦になりそうで、
熱い競馬が見られることでしょう!」
ジャパンCダート・プレビュー編は、これにて終了。
なお、ジャパンCダートのレース評は来週水曜日(12月9日)に掲載する予定です。
(次回、第11回は12月9日の水曜日にお届けします)
構成・文/関口隆哉
1959年東京生まれ。慶應中学時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶應大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。