合田直弘氏インタビュー 海の向こうの競馬5 そしてホースマン

海外からトップホースを招いて行われるジャパンC&ジャパンCダートが11月29日(日)東京競馬場、12月6日(日)阪神競馬場で開催されます。
第6回
4着コンデュイットは、これが本当の力ではない!

11月29日(日)に東京競馬場で行なわれた
第29回ジャパンC(G1・芝2400m)は、
1着ウオッカ、2着オーケンブルースリ、3着レッドディザイアと
日本馬が上位を独占。
例年になくレベルが高いと言われた外国馬は、
4着コンデュイット、7着ジャストアズウェル、11着シンティロ、
15着インターパテイション、17着マーシュサイド
という結果に終りました。

4着となった目玉外国馬コンデュイットについて、
合田さん、こう評してくれました。

「パドックや返し馬のコンデュイットを見て、
  “やや迫力不足で覇気もいまひとつなのでは” と
  思われた方もいるかもしれませんが、
  基本的には、いつもあんな感じの馬なのですね(笑)。
  少なくとも、コンデュイットの体調が悪かったということは
  無かったと思います」

「ただ、ブリーダーズCターフから間隔も短かったし、
  疲れを考慮して、レース前にビシっと追い切ることができなかった。
  そのことが、追われてからの反応の鈍さにつながった点は、
  あると思います。
  レース後にR・ムーア騎手もコメントしていましたが、
  いつものようにゴーサインが出てから、
  すぐにトップスピードに乗ることができませんでしたからね」

「まあ、ジャパンCでのコンデュイットは、
  現状で出せる力は出せたかとも思いますが、
  本当はもっともっと強い馬です」

そのほかの外国勢は、戦前の合田さんの予想通り、
勝ち負けに絡むことはできませんでした。

「そのほかの外国勢4頭に関しては、
  力通りの結果と言えるかもしれません。
  マーシュサイドは “ムラ馬” という評価をしましたが、
  まさにムラ馬ならではの、見事な大敗でした(笑)」

さて、明日はジャパンCで上位にきた日本馬たちに対する
合田さんの評価をお届けします。

(明日更新の第7回に続く)

構成・文/関口隆哉



合田直弘氏プロフィール

1959年東京生まれ。慶應中学時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶應大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。