コンデュイットが持つ、硬い馬場向きの瞬発力について、
合田さんは、その主戦ジョッキーで、
英首位騎手でもあるR・ムーア騎手の言葉を紹介してくれました。
「“ゴーサインを出して3完歩目には、
コンデュイットはもうトップスピードに入っているんだ”
と、ムーア騎手も証言していますが、
名馬に共通する、すぐにトップスピードに乗る鋭い瞬発力を
コンデュイットも持っているようです」
「まあ、トップスピードの乗ってからの脚は、
モンスターであるシーザスターズほどではないのでしょうが(笑)、
今回のジャパンCを勝ち切る能力を、
コンデュイットが保持していることは間違いないでしょう」
過去にジャパンCに参戦した外国馬との比較では、
コンデュイットは、1996年に勝利したイギリス馬
シングスピールに比肩すると合田さんは指摘します。
ちなみに、シングスピールを管理していたのは、
コンデュイットと同じイギリス競馬界を代表する名トレーナーであるM・スタウト師。
シングスピール、ピルサドスキーでジャパンCを連覇している、スタウト師の手腕も、
コンデュイットの頼もしい後ろ盾となりそうです。
「いずれにしても、今年のジャパンCに参戦する外国馬のなかで、
勝利する可能性を持つのは、
コンデュイットだけだと考えています。
ただし、コンデュイットにも不安材料があります」
「ひとつには、ブリーダーズCから、
中2週となる厳しいローテーション。
もうひとつは、ジャパンCにおける
日本馬の “地の利” は、
かなり大きいということですね」
ということで、ジャパンC当日となる明日は、
合田さんに予想をお願いしました。
合田さんの本命は、果たしてどの馬なのでしょう!?
(明日更新の第5回に続く)
構成・文/関口隆哉
1959年東京生まれ。慶應中学時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶應大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。