自由業者の特権とも言えるのが、
勤め人の方々より、朝がノンビリとしていること。
というわけで、最近は、とりあえず朝8時前に起きて、
NHKの朝の連続ドラマ小説 『おひさま』 を観てから、二度寝するという、
幸せな日々を過ごさせてもらっているわけです。
ただし、主演の井上真央ちゃんを中心に、
出演する役者さんたちが絶妙なアンサンブルを繰り広げる
『おひさま』 を観ていると、
2日に一度の割合で朝から泣かされてしまうのが、
ちょっと困りモノではあるのですが…。
『おひさま』 の脚本を書いているのが、岡田惠和氏。
そして、岡田氏が脚本を書いた、
もうひとつの朝の連続ドラマ小説の傑作が、
2001年の上半期に放映された 『ちゅらさん』 ということになります。
「ちゅらさん」 とは、沖縄方言で 「美しい人」 という意味。
主演の国仲涼子さんは、まさしくタイトル通りの美人さんですが、
この 『ちゅらさん』 では、内面も含めた美しさを見事に演じ切り、
一躍スターダムへと昇り詰めたのです。
さて、競馬界の国仲涼子とも言えるのが、
2005年のG3アイビスサマーダッシュを、
圧倒的なスピードで制したテイエムチュラサン。
冠名に沖縄方言の 「美しい人」 が付け加えられたテイエムチュラサンは、
父タイキシャトルから鮮やかな栗毛を受け継いだ、
なかなかのグッドルッキングホースでもありました。
テイエムチュラサンの兄弟には、
何事にも動じない薩摩隼人を指す言葉 「ぼっけもん」 を
冠名に合成したテイエムボッケモン、
鹿児島や宮崎で使われる方言を付け加えた
テイエムホイドン (=冠名+“それでも” の意)、
テイエムヨカゲナ(=冠名+“良いみたいだよ” の意)といった
方言シリーズの名前を持った馬たちがいますが、
テイエムチュラサンほどの競走馬としての成功は収められませんでした。
現役を引退し、牧場に帰ったテイエムチュラサンは、
2009年に初仔である、父テイエムオペラオーの牝駒を産みました。
2011年に競走年齢に達する、その牝駒は、
テイエムチュラウミ (冠名+沖縄方言で “美しい海” の意) と
名付けられたそうですが、
この後に続く、テイムチュラサン産駒にも、
母系と相性の良い、母と同じ沖縄由来の馬名が付くと、
かなり嬉しいかもしれません。
(次回は7月20日の水曜日にお届けします) 構成・文/関口隆哉