2009年09月16日
こんにちは。
週半ばの水曜日、いかがお過ごしでしょうか。
さて、今週の阪神メイン・ローズSですが、
現在の秋華賞トライアルとして位置づけられたのが1996年。
当時、外国産馬には三冠レースへの出走権がなく、
マルゼンスキーのような無敵の強さを誇っていても
ダービーへ出られない悲劇がしばしば起きていました。
しかしこの年から春にNHKマイルCが新設され、
マル外ダービーとして多くの強豪外国産馬に開放されました。
そしてエリザベス女王杯が古馬混合戦になると同時に
秋華賞が創設されマル外の出走が可能になりました。
ラストチャンス秋華賞をめざしてローズSに駒を進めてきた
一頭のマル外牝馬、ヒシナタリーです。
彼女は桜花賞前まで重賞フラワーCを含め3-1-2-0、
文句ない成績ですが彼女にはクラシックの扉が閉ざされており、
不本意な春シーズンを送らねばなりませんでした。
出られるレースが限られているため
牡馬相手のNHKマイルC、
古馬一線級が揃う宝塚記念を使わざるを得ませんでした。
でも宝塚では4着に入線していますから、
相当な実力の持ち主だったことがわかります。
これで休養かと思われたのですが夏の小倉記念に挑戦、
前年の菊トライアルで三冠馬ナリタブライアンを破った
スターマンなど実力派の古馬相手に完勝します。
そしてローズS、桜花賞馬ファイトガリバーなどを一蹴し
圧倒的な実力の差を見せつけます。
秋華賞本番ではオークス馬エアグルーヴに次ぐ2番人気、
しかし結果は残酷なものでした。
ハイペースの後方をグルーヴと牽制しあいながら進みますが、
もう一頭のマル外・ファビラスラフインが抜け出し、
グルーヴ10着、ナタリー11着と脚を余して惨敗します。
ここまでの無理なローテーションがたたったのでしょうか。
レース体系が生んだ悲劇といえるかもしれません。
強い馬が強さを真に発揮できる体系が必要だと思います。
それにしてもこの当時のマル外は本当に強かった。
ファビラスラフインなんかは
凱旋門賞馬エリシオも出走した次走ジャパンCで
シングスピールとハナ差の勝負をしましたもんね。
ちなみにNHKマイルCの覇者タイキフォーチュンが6着、
ヒシナタリーも出走していて7着に健闘しています。
日本調教馬ではマル外3歳の3頭が先着したわけです。
ことしのローズS、強い馬に強い競馬をしてもらいたいですね。
きょうも来てくださってありがとうございます。
引きつづきJ-horsemanをよろしくお願いします。