2011年07月12日
こんにちは。
フランス競馬には少なくとも2つの“特別な日”があります。
ひとつはプルミエデマンシュ(10月第1日曜日)、
世界中のホースマンが手帳に刻み込む凱旋門賞の当日です。
そしてもうひとつがクァトルズジュリエット(7月14日)です。
日本では巴里祭の愛称で言い伝えられているこの日は、
フランス革命記念日にあたり国民の祝日として盛大に祝われます。
シャンゼリゼ通りの軍事パレードが有名ですが、
ロンシャンのパリ大賞も重要なイベントとして固定して行われ、
3歳馬の凱旋門賞への登龍門になっています。
そのパリ大賞が今年は例年にも増して盛り上がっています。
仏ダービーの1、2、3着馬、愛ダービーの1、2着馬のみならず、
別路線を走ってきた大物までもがエントリーしているからです。
仏ダービー馬のリライアブルマンは3戦3勝の負け知らず、
父が凱旋門賞馬ダラカニで母父がサドラーズウェルズの血統で
2400mはもってこいといった印象があります。
同じダラカニ産駒のバラーンは仏ダービー1番人気で3着、
大一番に強いアガ・カーン殿下の愛馬でここも人気を集めそうです。
今年のヨーロッパ3歳戦線を総合点で評価すると、
愛ダービー馬トレジャービーチが一番かもしれません。
英ダービーではゴール前で抜け出し勝ったも同然のレース、
大外から強襲したプールモアの鬼脚に屈しましたが、
好位キープからもうひと伸びできる安定感は抜群です。
この春のヨーロッパクラシック戦線でここまで11戦中6勝と
大旋風を巻き起こしているガリレオ産駒で、
まだ凱旋門賞の勲章がない大種牡馬の父のため一働きします。
このトレジャービーチと小差の勝負をしてきた馬がいます。
英ダービー前哨戦のチェスターヴァーズS(2400m)で
アタマ差の接戦を演じたナサニエルという上昇馬です。
前走キングエドワード7世Sは5馬身ちぎって大物ぶりを披露し、
ブックメーカーオッズで一躍1番人気に推されています。
どれほど大物なのか? この続きは明日お届けします。
きょうも来てくださってありがごうございます。
日本からヴィクトワールピサ、ナカヤマフェスタ、ヒルノダムール、
ナカヤマナイトと大挙出走表明している凱旋門賞ですが、
迎え撃つ海の向こうの強豪も相当に質の高いメンバーが揃いました。
本番まで3ヶ月足らず、ワクワクの毎日が続きそうです。