2009年09月13日
こんにちは。
すっかり秋めいてきましたが、
いかがお過ごしでしょうか。
さて、きょうの中山新馬戦、
藤澤和雄厩舎からリリエンタールという馬がデビューします。
ご好評をいただいた『酔いどれ対談』でお世話になった
山本英俊オーナーの所有馬です。
もしも1896年の墜落事故がなければ
人類初の動力飛行は
ライト兄弟の登場を待つことなく、
リリエンタールによって成し遂げられていただろう。
馬名の由来となったオットー・リリエンタールは
飛行機を飛ばす原理である応用空気力学のパイオニアで
研究と実験に熱心に取り組んでいました。
残念ながら実験中の事故で亡くなりましたが、
その遺志を継いだライト兄弟が
人類で初めて動力を使って大空に舞い上がりました。
こうした壮大な人類の夢に果敢にチャレンジした姿勢に
オーナーが共感されて名づけられたのでしょうか。
父モンジューはエルコンドルパサーを差し切った凱旋門賞馬、
母が独1000ギニー馬で伊マイルG1を勝ったアンナモンダ、
母の父がモンズーンという血統です。
モンズーンはジャパンCを制覇したドイツ馬ランドの
同世代のライバルで2400メートルを中心に活躍しました。
代表産駒にブリーダーズCターフのシロッコ、
5戦5勝でことしの仏オークスを勝ったスタセリタがいます。
この蹄跡は仏オークスの後、ヴェルメイユ賞、凱旋門賞と
7戦7勝した名牝、昨年のザルカヴァとまったく同じですね。
“凱旋門賞仕様”の血統といえるかもしれません。
『酔いどれ対談』でも熱く語っていただいたように
夢にチャレンジ、だからリリエンタールなのでしょうか。
モンジューはいまのところ日本の芝に実績がないのですが、
JRAで走った馬はまだ10数頭。
完全に答えが出たわけではありません。
ぜひ、いいレースを見せてほしいと思います。
きょうも来てくださってありがとうございます。
来週はセントライト記念とローズSのトライアルシリーズ、
いよいよ秋競馬も本番ですね。