2009年09月22日
こんにちは。
シルバーウィークをお楽しみのことと思います。
さて、今週は中山2200メートルでオールカマーが行われます。
みなさんご存じのように“なんでもこい!”がレース名の由来。
アラブが挑戦したり、サラ系の馬や地方馬が活躍したり、
ユニークな名物レースとして親しまれてきました。
いまでも古老の間にベストオールカマーと語り継がれているのが
1957年の第3回だそうです。
皐月賞、ダービーで2着と惜敗し菊花賞で雪辱、
春の天皇賞も制して脂の乗り切ったキタノオー、
そのキタノオーをダービーで破ったハクチカラ、
後に日本馬として初の海外重賞を制覇した名馬です。
皐月賞でキタノオー、ハクチカラをまとめて負かした快速馬
ヘキラクの顔も見えます。
充実しきった4歳秋の3強に挑戦状を叩きつけたのが
1歳下のアラブの怪物・セイユウでした。
アラブ相手に15連勝を含む20勝と無敵ぶりを誇った彼は、
最後のほうには70キロと信じられない重量を背負うようになり、
サラブレッドのレースに新天地を求めることになります。
当時はオープン特別として行われていた
七夕賞、福島記念を連勝すると
セントライト記念に臨み直後の菊花賞を制したラプソディー、
後に秋の天皇賞を勝つことになるセルローズ、
キタノオーの全弟で朝日杯3歳S(当時)の覇者キタノヒカリなど
エリート馬を蹴散らし、世代No.1に名乗りを上げます。
そして迎えた第3回オールカマー。
8頭立てでしたが前述のような豪華メンバーが揃いました。
「アラブに負けてたまるか!」
誇りと意地がセイユウ包囲網を敷く中、
さすがの怪物もキタノオー、ハクチカラの4着に敗れます。
競争馬のレベルがどうのといった話の前に
こんな夢を抱かせてくれるレースを見たいなと思います。
有馬記念をドリームレースと呼ぶことが多いようですが、
オールカマーもまた夢の詰まったレースでした。
夢のつづきは、またあしたご紹介したいと思います。
きょうも来てくださってありがとうございます。
馬券のヒントを詰め込んだ『知恵の言葉』を更新しました。
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