2009年09月25日
こんにちは。
週末の金曜日、いかがお過ごしでしょうか。
さて、きのうのつづきです。
地方馬オールスター戦の感じになった86年オールカマー、
勝ったのはテツノカチドキでも、カウンテスアップでもなく、
5番人気の愛知所属のジュサブローでした。
南関東2騎の実績が凄すぎて
人気の盲点になったのでしょうが、
3走前には中京の芝コースで行われた
東海桜花賞を圧勝していました。
父がシーホークで、母の父がサウンドトラック、
ステイヤーとスプリンターの配合ですが、
この馬は真っ白な芦毛に出ているように、
父の影響を色濃く受け継いだのでしょう。
名古屋の名伯楽・安達小八調教師が手塩にかけ、
天才ジョッキー・坂本敏美騎手が手綱をとってきました。
当時、笠松の若きリーディングジャッキーとして君臨していた
現中央の安藤勝巳騎手も脱帽する凄腕だったようです。
しかし85年にレース中の事故で騎手生命を断たれます。
その6年前には中央の天才・福永洋一騎手が
同じように落馬事故で引退を余儀なくされています。
中央の福永、地方の坂本、
ともに天才の名をほしいままにした名ジョッキーを失ったのは
競馬界にとって取り返しのつかない痛手だったと思います。
ジャパンCに出走したジュサブローは7着に敗れましたが、
安達師は「坂本がいれば」とつぶやいたと伝えられます。
翌春のG2日経賞2500メートルでジュサブローは
その直後に天皇賞を制覇したミホシンザンの2着に頑張り、
前年にダービーと有馬記念を勝ったダイナガリバーに先着、
父譲りのステイヤーとしてのたしかな能力を証明しました。
オールカマーは勝つべくして勝ったといえるでしょう。
1980年代は地方が中央に対して馬も騎手も
互角の戦いを挑んだ輝ける時代でした。
そしてオールカマーはそうした機会を提供したという意味で
大きな役割を果たしてきたと思います。
いろいろな夢を見せてもらいました。
これからも日本のホースマンの夢を紡ぐような
名物レースでありつづけてほしいと願っています。
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きょうも来てくださってありがとうございます。
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