2009年10月03日
こんにちは。
10月最初の土曜日、いかがお過ごしでしょうか。
きのうは同じローテーションでスプリンターズSに臨んできた
シーニックブラストとアグネスワールドの話題をお届けしました。
アグネスワールドはピッカピカのスプリンター血統ダンチヒから
受け継いだケレン味のないスピードが売り物でした。
ところがシーニックブラストの父シーニックは
重厚なクラシック血統サドラーズウェルズの産駒ですね。
シーニック自身7FのG1デューハーストSを勝っていますが、
産駒は3600メートルの豪G1メルボルンCの勝ち馬から
シーニックブラストのような純正短距離馬まで幅広く、
必ずしもスプリンター血統とはいえないようです。
でも、血統というのは奥深く神秘な不思議に満ちています。
スプリンターズSと同日に行われる凱旋門賞の大本命馬、
シーザスターズは父ケープクロスからグリーンデザートを経て
ダンチヒへとさかのぼる血統ですが、
すでに英愛オークスをはじめG1・7勝、
凱旋門賞とジャパンCでそれぞれ3着した
名牝ウィジャボードを輩出しました。
またグリーンデザートはその仔デザートスタイルをつうじて
2400メートルのヴェルメイユ賞を勝ったマンデシャを出しています。
代を重ねるごとにスタミナを蓄えてきた血脈なのでしょうか。
というふうにでも考えなければ、
シーザスターズが出てきた理由がわからなくなります。
いずれにしろ洋の東西のG1レース、
それぞれの本命馬が2400メートルで短距離血統ダンチヒ系、
1200メートルで長距離血統サドラーズウェルズ系であるというのは
なんとも面白く感じられます。
サラブレッドという生きものは、こうした一見矛盾と写るような
数々の実験をつうじて進化してきたのでしょうね。
ともあれ、こうした歴史的な血の不思議の実験場に立ち会える
あす10月4日は、とても幸せな日だと感じています。
きょうも来てくださってありがとうございます。
『競馬新聞の◎をチェック!』が
スプリンターズSの最終検討のお役に立てればうれしいです。
あすもどうぞよろしくお願いします。