2009年11月13日
こんにちは。
今週はエリザベス女王杯にシャラナヤを出走させる
アガ・カーン家が100年近い歳月を費やして大事に育んできた
名牝系のちょっといいお話をお届けしています。
さて、きょうは日本に伝わったアガ・カーン血脈の話題です。
ザルカヴァの9代母マーマハルの末娘にムバレがいます。
彼女の曾孫が日本に輸入されたタニノシーバード、
ダービー馬タニノギムレットのおばあさんですね。
ウオッカにも父系を通じて
アガ・カーン家の血が流れていることになります。
ナスルーラの妹リヴァズから6代目にホクトベガが出ました。
ドバイで非業の死を遂げたことが悔やまれてなりません。
さて、そのホクトベガの5代母のアトレヴィダ、
この牝系からザーラ姫の所有馬マンデシャを輩出しています。
06年のロンシャン・ウィークエンド、
ディープインパクトが出走した凱旋門賞の直前にG1オペラ賞が組まれていました。
このレースはフランスの3歳牝馬クラシック、
1000ギニー、オークスからヴェルメイユ賞を経て
古馬混合で行われる2000メートルの牝馬限定戦です。
日本でいえばエリザベス女王杯のポジションにあたります。
マンデシャはことしのオペラ賞馬シャラナヤと同じように
3歳4月のデビューで春のクラシックには無縁でしたが、
2400メートルのヴェルメイユ賞を制した勢いで
オペラ賞も史上最速のレースレコードで快勝、
G1・3勝をあげてこの年の欧州3歳牝馬チャンピオンとなります。
マンデシャは父がダンチヒ系のデザートスタイルで
強豪相手の凱旋門賞は距離が微妙に長いと思われたのか
牝馬限定2000メートルのオペラ賞に矛先を向けたのですが、
絶好調のこの時期に凱旋門賞にチャレンジしていれば、
と、想像をたくましくさせるほどの末脚の切れでした。
でも、この話はここで終わりません。
マンデシャの走りとアガ・カーン家伝来の血統に熱い視線を注ぐ
ひとりの日本人がいたのです。
ドラマはどんな展開を見せるのか、この続きはあすお送りします。
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合田直弘さんの『海の向こうの競馬、そしてホースマン4』
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