2009年12月08日
こんにちは。
きょうも来てくださってありがとうございます。
今週は阪神ジュべナイルFの話題をお届けしていますが、
きのうもちょっとご紹介したように2歳戦においては、
「早熟」という問題が馬券とからめてよく取りざたされます。
たしかにジュべナイルFを勝っても、
その後はさっぱりという馬も少なくありません。
そういう馬に対して「早熟だった」とジャッジが下されるのですが、
「早熟な馬などいないと思う」という藤澤和雄調教師の持論を
みごとに立証してみせた馬がいます。
05年に3連勝でこのレースを制したテイエムプリキュアです。
彼女は相手に恵まれてジュべナイルFを勝ったわけではなく、
後にオークスで2着し、秋のエリザベス女王杯を勝ったフサイチパンドラ、
G1ヴィクトリアマイルで馬主の歌手・前川清さんを喜ばせたコイウタ、
アメリカンオークスと秋華賞でともに2着したアサヒライジングなど
G1級ホースが顔を揃えていました。
しかし同期生の活躍とは裏腹に、ジュべナイルF後の彼女は、
走っても走っても勝てなくなり、実に24連敗を重ねます。
容赦なく「早熟」のレッテルが貼られてしまいます。
ところが、6歳を迎えたことしの日経新春杯、49キロの軽ハンデにも恵まれて、
11人気の低評価に反発するように見事に逃げ切り、3年ぶりの勝利を飾ります。
さらに記憶に新しいエリザベス女王杯では12番人気、
今度は2番手をスイスイ進み、追い込む日仏の強豪牝馬、
ブエナビスタ、シャラナヤを押さえ込み2着でゴールイン、
3連単157万円馬券を演出して見せたのです。
もう誰にも「早熟」だなどとは言わせない鮮やかな走りでした。
考えてみれば、父のパラダイスクリークは、8歳まで走って帝王賞、
川崎記念の交流G1を含め37戦10勝のカネツフルーヴ、
極め付きは11歳まで走り、10歳時に小倉大賞典を制してアッといわせた
アサカディフィートなどタフネスを輩出しています。
祖母ユキグニの孫には北海道、笠松、園田を渡り歩き、
111戦を消化している現役馬デンコウスチールがいます。
むしろ彼女は「晩熟」の血だったのでしょうか。
そんなあれこれも考えながら
ことしのジュべナイルFに注目してみたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。