2010年03月04日
こんにちは。
今週はクラシックロードの厳しさにまつわるお話しをしています。
きのうはハイアーゲームが中央入りしてきたコスモバルクと
3度戦って3度敗れた “クラシック残酷物語” の話題でした。
ご存じの方も多いと思いますが、
そのコスモバルクが海を渡ることになりました。
なんでも同期生のポップロックと帯同して
アイルランドの日本人調教師・児玉敬さんを身元引受人に
ことし1年、アイルランドの首都であるダブリン郊外の
レパーズタウン競馬場を本拠地に競走馬生活を送るそうです。
ダブリンは真夏でも平均最高気温が20度に達しない
過ごしやすい気候で馬には素晴らしい環境なのかもしれません。
コスモバルクの父ザグレブはアメリカ産ですが、
競走生活はアイルランドで送り、愛ダービーの勝ち馬になりました。
レパーズタウンでもレースをしたことがあります。
クオリティビーフSとちょっと風変わりなレースで2着しています。
日本風に言い換えれば “国産黒毛牛S” みたいなことでしょうか?
父仔2代、同じ競馬場で走ることになったわけです。
ザグレブはデビュー4戦目で凱旋門賞に挑戦しますが、
キャリアの浅さを露呈したのか大敗、そのまま引退します。
このときの勝ち馬がポップロックの父エリシオでした。
なんだか不思議な縁に結ばれていたのですね。
コスモバルク、ポップロック、ハイアーゲームはともに01年生まれ、
21世紀のサラブレッド、最初の世代にあたります。
バルクは北海道営の田部和則厩舎に在籍したまま、
地方、中央、海外と縦横無尽の活躍をみせてくれました。
これもJRAの門戸開放が進んだからでしょう。
道営ファンはもちろん中央ファンにも広く愛された馬でした。
今度はアイルランドのファンから
心のこもった暖かい声援が受けられるといいですね。
ポップロックは所属した角居厩舎で若い馬たちのお手本でした。
向こうでもきっと素晴らしいリーダーシップを発揮してくれるでしょう。
ハイアーゲームは去年暮れに登録抹消し種牡馬となるようです。
それぞれの第2の馬生が幸せであってほしいと思います。
きょうも来てくださってありがとうございます。
さて、日本時間で今夜半にはマクトゥーム・チャレンジR3が
ドバイのメイダン新競馬場でスタートします。
ウオッカ、レッドディザイア、どんな走りを見せてくれるでしょうか。
ワクワクドキドキしながら待ちたいと思います。