2011年01月16日
こんにちは。
世界一の競馬先進国アメリカでちょっと困った現象が起きています。
リーマンショック以来の不景気でより深刻になったのですが、
競走馬としてより種牡馬としてのビジネスの方が
リスクも少なくて成功した場合のリターンも大きい、
そうなると優秀な若駒の引退が早まり、
競馬場からスターホースが姿を消すことになります。
当然、入場人員や売上が減少し、比例して賞金が安くなる。
ますます優秀なサラブレッドの引退が早まる悪循環です。
それでも繁殖入りを急ぐ必要のない牝馬が頑張っているうちは
なんとか救われるのですが、
この2年のアメリカ競馬界を支えてきた
ゼニヤッタ、レイチェルアレクサンドラのようなスーパー牝馬が
同時に引退してしまった今シーズンは、
今までに経験しなかったような危機に見舞われるかもしれません。
そもそもアメリカの競馬場はスロットマシンなどを併設しないと
経営が成り立たなくなっているところが少なくありません。
多くの健全なファンを集め、そのことで売上を増大し、
賞金アップなどで魅力的な番組を編成する、
ここに現代競馬の本質があるように思うのですが、
現実はなかなか思うようにはいきません。
この問題はアメリカだけではなくヨーロッパにも当てはまります。
競馬先進国と讃えられる国ほどその傾向が強いようです。
明け4歳一流馬のレースを見られる日本のファンは幸せです。
とはいえ、もちろん日本も集客努力、売上増大努力、
スターホースが元気に長く活躍できる環境を整備しない限り、
やがて同じような局面を迎えなければならないでしょう。
きょうも来てくださってありがとうございます。
来週もよろしくお願いします。