2011年02月11日
こんにちは。
共同通信杯にダノンバラード、サトノオー、ディープサウンドなど
有力馬を送り込んでいるディープインパクトには
母の父アルザオを通じてリファールの血が流れています。
リファールといえば代表産駒はダンシングブレーヴでしょうか。
83年にアメリカで生まれイギリスで競走生活に入り、
デビュー3連勝で2000ギニーに挑みグリーンデザートを破ります。
ダンチヒ産駒の快速馬で後に種牡馬として大成功した馬です。
シーザスターズを輩出したケープクロス、
昨年の欧州牝馬チャンピオンのミッデイ出したオアシスドリーム、
活躍馬パコボーイで知られるデザートスタイルなど
いまヨーロッパでもっとも活力のある血統のひとつです。
次走ダービーではさらなる強敵が待ち受けていました。
アガ・カーン殿下の傑作シャーラスタニです。
ブレーヴは前が壁になって4コーナーでは最後方の位置どり、
絶体絶命のピンチに立たされます。
しかぢ彼はグイグイ伸びて、ラスト1Fを10秒3と
エプソムの重い馬場では考えられない末脚で追い込みますが、
半馬身だけシャーラスタニに届かず無念の2着に終わります。
不利をモノともせず素晴らしい集中力を発揮できたのは、
“気の強さ” が持ち味のリファールの血が生きたのだと思います。
この並み外れた集中力は凱旋門賞で真価を見せつけます。
市場最強とも言われる強豪が揃った86年の凱旋門賞には、
エプソムダービー馬シャーラスタニ、
フランスダービー馬ベーリング (他にトライアル・ニエル賞勝ち)
ドイツダービー馬アカテナンゴ (ジャパンC馬ランドの父)
そして日本ダービー馬シリウスシンボリの姿もあります。
各国チャンピオンが集まった 《キング・オブ・キングス》 決定戦、
凱旋門賞の原型を見るような思いです。
そしてブレーヴはここでも直線一気の追い込みを決めます。
映像を何度眺めても、信じられないものを見た、思いばかりです。
武豊騎手はディープインパクトを “飛んだ” と表現しましたが、
ブレーヴのそれは “天翔ける龍” としか言いようがありません。
きょうも来てくださってありがとうございます。
リファール系の良さが精神力や集中力にあるとしたら、
サンデーサイレンス系の素晴らしさも同じ特徴にあるようです。
その双方の血を受け継ぐディープインパクト、
その子供たちはどんな競馬をするのか、共同通信杯が楽しみです。