2011年02月13日
こんにちは。
ウクライナ・コサック出身の天才バレエダンサー、
セルジェ・リファールに由来する馬名を持つリファール。
コサックとは 《群れを離れた者》 を意味するトルコ語だそうですが、
リファール自身、その子孫たちも、ある意味では
群れを離れた孤高の天才アスリートの趣きが色濃く漂っています。
後方一気に信じがたい末脚を炸裂させたダンシングブレーヴ、
その産駒キョウエイマーチや孫のローレルゲレイロなどは
逆に一気呵成の逃げ脚で一世を風靡しました。
天才型が多く、そのレースぶりは極端に出る傾向が強いようです。
今日の共同通信杯には、
オンリーザブレイヴ、サトノオー、ダノンバラード、
そしてディープサウンドとディープインパクト産駒が登場します。
何度かお話ししているように、
ディープインパクト自身、母の父にリファールの血を持つのですが、
サトノオーとディープサウンドは母系にもリファールを持ち、
リファールのクロス配合になっています。
昨日お話しした “我慢強さ” がどの程度のものなのか見たいです。
前走、4コーナーで弾き飛ばれながら我慢強く伸びて2着、
結果的に繰り上がり勝利したサトノオーは相当かもしれません。
ダノンバラードはリファールクロスを持たない代わりに、
ヘイロー3×3のきつい近親配合になっています。
ヘイローもリファールに負けず劣らずの“気性難”で有名です。
同じクロスを持つ先輩ダノンシャンティのように
マイルあたりで強烈な決め手を繰り出すタイプに出るのか、
グッと我慢を効かせる中長距離馬に成長するのか、
じっくりとレースぶりを見届けたいと思います。
最後になりましたがオンリーザブレイヴは、
ディープインパクトの曽祖母ハイクレア4×5のクロス馬になります。
ハイクレアから分枝した主要な2つの牝系を再び統合した感じで、
明らかに狙い澄ました配合という気がします。
母系も素晴らしく祖母ハニーバンの異父姉兄には
ファインモーション、ピルサドスキーがいる世界的良血馬ですね。
惨敗続きの後の突然の勝利で評価に苦しみますが、
先々も含めて良血開花に期待を寄せていきたいものです。
きょうも来てくださってありがとうございます。
なんだか近年、日本競馬の血統レベルが上がっている気がします。
かつて吉田照哉さんは 《氏より育ちじゃ困るんだよね》 と
育ち (育成や調教など) より氏 (血統) が競馬の発展には重要と
喝破されたことがあります。
日本競馬の新しい時代が少しずつ近づいているのでしょうか。