2011年02月24日
こんにちは。
ゼニヤッタ・フィーバーでいささか影の薄くなった
一作年の年度代表馬レイチェルアレクサンドラですが、
今週初めカーリンと交配されたという嬉しいニュースが届きました。
もともと2頭はオーナーが共有馬主なのですが、
ジェス・ジャクソンさんは双方のオーナーとなっており、
まぁ当然といえば当然、しごく自然な流れで結ばれたわけです。
カーリンは07年と08年に連続して年度代表馬に輝いています。
プリークネスS、BCクラシック、ドバイワールドCなど
大レースで際立った強さを見せつけました。
16戦して11-2-2-1という文句のつけようない成績ですが、
たった1度、4着と予想外の敗戦を喫したのが、
サンタアニタのオールウェザーでのBCクラシックでした。
この敗戦がレイチェルの運命にも影を落とすことになります。
レイチェルアレクサンドラはケンタッキーオークスで20馬身余、
マザーグースSでも19馬身余と牝馬相手には無敵ぶりを発揮。
プリークネスSでダービー馬マインザットバードを倒し、
ハスケル招待HでベルモントS馬サマーバードを撃破しています。
牡牝を含めて間違いなくこの年最強の3歳馬でした。
ところが、ここからややこしいことになります。
この年もブリーダーズCはサンタアニタで開催されます。
そこには当時無敗の13連勝中だったゼニヤッタが待っています。
しかし前年のカーリンの敗戦が生々しいトラウマとなっていたのか、
ジェス・ジャクソンさんはオールウェザーを拒否します。
全米の夢だった史上空前の最強牝馬対決は幻となりました。
しかしゼニヤッタがBCを勝ってしまったから、さらにややこしく。
年度代表馬はどっちなんだというお話です。
結局、ゼニヤッタがBC以外は牝馬相手の連勝だったのに対して、
並みいる男馬を次々と撃ち破ったレイチェルに軍配が上がります。
翌年、レイチェルは極度の不振に陥り、
(といっても5戦2勝2着3回ですから立派なものですが)
遂に夢の対決は幻となったまま引退してしまいます。
レイチェルが繋養されているレーンズエンドファームには
ゼニヤッタもバーナーディ二との交配を待っています。
アメリカが “いちばん熱かった” 2009年秋の夢の対決は
子供の世代に受け継がれて語られていくんでしょうね。
きょうも来てくださってありがとうございます。
でも、見たかったです。ゼニヤッタVSレイチェルアレクサンドラ。
ちょっとジェス・ジャクソンさんがうらめしい。