2011年03月21日
こんにちは。
《希望》 という名の馬が帰ってきます。
きょうの名古屋競馬場、名古屋大賞典 (D1900m)。
そのサラブレッドはエスポワールシチー。
ご存じのようにフランス語で 《希望》 という意味の馬名です。
昨年のブリーダーズCクラシック、ゼニヤッタの猛追届かず、
悲鳴に包まれるチャーチルダウンズ競馬場でゴールして以来、
4カ月半ぶりの勇姿ということになります。
きょうの名古屋競馬場が歓喜に包まれるといいですね。
名古屋大賞典というレースですが、
その歴史を振り返ると “遺跡” のような風貌を帯びています。
“東海版グランプリ” として1977年に創設され、
80年代いっぱいまでの十数年間というものは、
東海公営の歴史そのもののような強豪が覇を競いました。
1頭1頭にファンがおり、どれが強いと判断に苦しみますが、
どれも全国区クラスのトップアスリートばかりでした。
現在のように交流重賞が活発に行われていたら、
彼らの多くがチャンピオンに君臨していたかもしれません。
南関東と東海を行き来しながら
川崎記念3連覇の記録があるカウンテスアップ、
東海に籍を置いたまま帝王賞をもぎ取ったフェートノーザン、
ともに安藤勝己騎手が主戦ジョッキーだった彼らがいたら、
現在のように地方は中央に馬場を貸すだけといった
現在の交流重賞のもの哀しい状況はなかったかもしれません。
第6回の優勝馬ゴールドレットも強い馬でした。
彼は脚部不安と戦いながらの競走生活で、
地元の名古屋・笠松を離れることはありませんでしたが、
23戦20勝2着3回とほぼパーフェクトな戦績を刻んでいます。
のちに薗部博之さんが開発したゲーム 《ダビスタ》 に
愛すべきマイナー種牡馬として登場、隠れファンも多いようです。
さて、話が脱線してしまいましたが、
彼らの活躍が遥か “古代遺跡” のように感じられる昨今です。
《希望》 という名のチャンピオンサラブレッドを迎えて、
“遺跡の末裔たち” はどんなスピリットを見せるのでしょうか。
きょうも来てくださってありがとうございます。
この国に 《希望》 が少しずつでも広がっていきますように。