2009年06月03日
こんにちは。
ようやく晴れ間がのぞいてきました。
週末も先週のようなことにはならいようです。
オレは、
夢盗まれたからな、
取り返しに行かにゃ。
ルパン3世のカッコよい決めセリフ、
昨日につづいて“夢”のお話です。
今週の安田記念は
ご存じのように「アジア・マイル・チャレンジ」という
ボーナスシリーズの最終戦になります。
2月下旬オーストラリアのフューチュリティS
3月下旬ドバイのデューティーフリー
4月下旬の香港、チャンピオンズマイル、
そして安田記念とつづくシリーズで
2勝馬に約1億円、3勝馬には2億円が贈られます。
これまで5回開催され、06年に香港のブリッシュラックが
チャンピオンズマイルと安田記念を制し、
本賞金1億円+ボーナス1億円を手にしています。
07年のアドマイヤムーンは
ドバイデューティーフリーに勝ちましたが
安田記念はパスして宝塚記念を制覇しました。
ことしのボーナス資格保有者は
香港のサイトウィナー、ただ1頭です。
前走チャンピオンズマイルで初G1勝ちをはたし、
勢いに乗っての参戦ですね。
さて、“夢を盗まれた”のはウオッカでしょうか・・・?
彼女はドバイを勝って(結果は7着)
1億円のボーナスを獲りにくるはずだったんですから。
話が少し長くなります。
退屈しのぎに目をとおしていただければうれしいです。
「アジア・マイル・チャレンジ」のようなボーナス制度は、
最近では世界各国で実施されています。
もちろん優秀なサラブレッドを集め、
スリリングなレースを提供するのが目的です。
有名なのはアメリカの3冠ボーナス(06年廃止)。
ケンタッキーダービー、プリークネスS、ベルモントSの
3冠を達成すると約5億円が獲得できます。
創設以来、4頭の2冠馬が挑戦しましたが、
ベルモントSでことごとく挫折してしまいました。
イギリスにも「グランドスラム」という制度があるそうです。
こちらは4つのレースが指定されており、
全部に勝てば約10億円のボーナスが贈られます。
その4つとは、ダービー、オークス、1000&2000ギニー、
3歳クラシックレースのいずれかに勝つのがスタート。
ここで有資格馬は世界中で最大でもたった4頭に。
次のステップは7月上旬のエクリプスS、
第3関門がキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS。
ここまで勝ち進むと約2億円のボーナスが出ます。
そしてファイナルステージは8月下旬のインターナショナルS。
ここまでクリアして10億円をゲットできるのです。
2003年の創設ですが、現在まで達成馬はいません。
創設以前に遡って該当馬がいるかどうか
退屈しのぎに調べてみました。
3歳クラシックレースが確立されてから
200年もたつ競馬の母国・イギリスですが、
10億円獲得該当馬は、いません。
2億円獲得該当馬はチラホラですが、いました。
古いところでは1952年のタルヤー、
次いで71年のミルリーフ、86年のダンシングブレーヴ、
いちばん新しくて89年のナシュワンの4頭です。
いずれも歴史的名馬ばかりです。
キングジョージのあと、
タルヤーはセントレジャーに向かい3冠馬となります。
ミルリーフ、ダンシングブレーヴは凱旋門賞馬に君臨しました。
ナシュワンも凱旋門に向かって海を渡りますが、
前哨戦で生涯初黒星を喫しそのまま引退してしまいます。
いま、ミルリーフやダンシングブレーヴ、ナシュワンがいたら、
彼らは凱旋門賞と10億円ボーナス、
どちらを選んだでしょうか・・・。
このあたりは『海の向こうの競馬、そしてホースマン2』の
合田直弘さんにいずれお話いただけたらと思います。
きょうの合田さん、アメリカ3冠の最終関門、
ベルモントSを展望してくれます。
ことしの3冠馬誕生はなくなりましたが、
ケンタッキーオークス、プリークネスSを連覇した
女傑レイチェルアレクサンドラが変則3冠に挑みますね。
合田さんの見解やいかに・・・?
きょうもありがとうございます。
あすもよろしくお願いします。