2009年06月04日
おはようございます。
週半ばの木曜日、いかがお過ごしでしょうか。
もっとも残酷なのは、時間だ。
人の都合などお構いなしに、
時は刻まれていく。
気づいた時には手遅れで、
しかも絶対に後戻りすることは許されない。
「ラグナロク」というファンタジー小説の一節です。
『海の向こうの競馬、そしてホースマン2』の合田直弘さんは、
サラブレッドには“旬”がある、
と、たびたびおっしゃっています。
競走馬の一生は長いようで短く、
そのピークはもっと短いといわれます。
ピークのうちに能力の限界に挑ませる
という考え方もあっていいと思います。
安田記念は3歳以上の牡牝に開かれたレースです。
古くはハンデ戦として行われていましたが、
ご存じのように現在では、3歳54キロ、4歳以上58キロ、
牝馬はそれぞれ2キロ減の定量戦となっています。
3歳馬にはアドバンテージのある戦いともいえそうです。
安田記念の歴史の中で3歳馬が2度勝っています。
第1回のイッセイは皐月賞、ダービーをともに2着に惜敗し、
ハンデ64キロを背負っての堂々の勝利でした。
翌年、またも3歳馬が先頭でゴールインします。
桜花賞を勝ち、ダービーは敗れたものの
果敢に61キロを背負ったスウヰイスーでした。
でも、50年以上も昔に話になります。
その後は1973年のオークス馬ナスノチグサが
3着に踏ん張りました。
76年には桜・樫の2冠馬テイタニアが挑戦しています。
それでも、30年以上がたちます。
いちばん最近の活躍例では
2000年のスピードワールドの3着が最高ですね。
最近は3歳馬の姿が希少になりました。
昔とはレース体系が変わったのが原因なのでしょうか。
3歳ベストマイラーを決めるNHKマイルCが、
ダービーへのステップレース化しているのも
かなり影響しているのでしょうね。
重厚なクラシックレースもいいけれど、
フレッシュな3歳一流馬が“旬”のうちに
自らの能力を最大限に発揮できる場を求めて
古馬のマイルスペシャリストに挑戦する姿を
心待ちにする気分はどこかにありますね。
『海の向こうの競馬、そしてホースマン2』、
きょうから英クラシックの展望編をおおくりします。
どうぞお楽しみに。
きょうも来てくださってありがとうございます。
なんとかお天気が良くなればいいのですが・・・。
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