2011年06月05日
こんにちは。
イギリスのダービーの翌日はフランスダービーが行われます。
エプソムには負けますが、こちらも1836年創設と歴史を誇り、
世界一美しい競馬場と言われるシャンティが舞台です。
ところがこの日程が長い間、関係者の悩みの種でした。
同じ2400mなら有力馬は当然エプソムをめざしますから、
同馬主や同厩舎の使い分けでもない限り、
人気馬を集めることは至難の技だったからです。
最近でもモンジューが勝った99年は8頭立て、
ダラカニの03年は7頭と出走馬を揃えるにも苦労してきました。
そこで主催者は2400mから2100mへと距離短縮に踏み切ります。
エプソムとの差別化を図ったわけです。2005年のことです。
このチャレンジは当たりました。
中長距離ランナーからマイラーまで幅広いタイプの馬が集まり、
出走頭数も激増して昨年はフルゲートを25頭に改めたほどです。
さて、2100mダービーの最初の勝ち馬はシャマルダルという
名マイラー・ジャイアンツコーズウェイ産駒でした。
彼はダービー後にセントジェームズパレスSを制しているように
本質的にはマイラータイプの馬だったと思います。
ちなみに2着馬はその年に凱旋門賞を勝ったハリケーンラン。
仏ダービーのコンセプトを見事に現したレースでした。
そしてシャマルダルは初年度産駒にロペデヴェガを輩出し、
親子2代で仏2000ギニー&ダービーの二冠馬に輝きます。
2年目の今年も優秀な仔をシャンティに送り込んできました。
カサメントは英2000ギニーこそ怪物フランケルを追いかけて
自滅の形で13着に惨敗しましたが、
今度は主戦デットーリ騎手を配して巻き返す構えです。
伊ダービーを勝ったクラッカージャックキングは4戦4勝、
果敢にフランスに乗り込んできました。
2年連続のダービー親子制覇が果たして実現するのでしょうか。
カサメントと同じパターンで怪物に潰されたロデリックオコンナー、
さっそく愛2000ギニーを制して実力を証明しています。
こちらはフランケル同様のガリレオ×デインヒルの配合です。
穴人気しているバブルチックは父がチチカステナンゴ。
日本に輸入されダイワスカーレットとの間に1歳牝馬がいます。
フランス時代にも08年の仏ダービー馬ヴィジョンデタを出しました。
走りっぷりをちょっと注目しておきたいですね。
きょうも来てくださってありがとうございます。
英仏の頂点を競うダービーに続いては
次の土曜には米クラシック最終戦のベルモントSが控えています。
日曜の仏オークスはゴルディコヴァの半妹ガリコヴァが登場、
馬名通りのガリレオ産駒、どんな走りを見せてくれるでしょうか。