2011年06月27日
こんにちは。
《向こう (の騎手) は5馬身違うそうですから》
アーネストリーで宝塚記念を勝った佐藤哲三騎手の言葉です。
凱旋門賞に挑戦することをオーナーに認めてほしい、
と発言したあとにこの言葉が続きました。
この馬となら外国人騎手が相手であろうと
世界の舞台で五分の勝負をして見せる、
そんな意地というか覚悟が伝わってきました。
今年のダービーに来日したランフランコ・デットーリ騎手、
彼が乗ると 《5馬身違う》 と評される世界有数の腕達者です。
ご存じのようにデットーリ騎手がダービーで騎乗したのは、
佐藤騎手が主戦を務めていたデボネアです。
未勝利を勝ち上がらせ、1勝馬の身で弥生賞3着、
皐月賞で4着してダービー切符を掴んだのは佐藤騎手でした。
《乗り替わられた》 ことに納得できないものがあったのでしょうか。
競馬って騎手の技量とかが入りこむ余地がごくわずかで、
馬の本来のポテンシャルやここ一番へ向けての仕上げが重要だと
佐藤騎手は考えているタイプなのでしょう。
今回のアーネストリーも、かつてのタップダンスシチーも
そうして仕上げ、大レースを勝たせてきた自負があるのでしょう。
外国人騎手依存がますます高まっていく中で、
このジョッキーとしてのプライドは素晴らしいと思います。
調教も含めてレースだとしたら外国人騎手にも負けない、
そう言ってしまうことは大変な勇気がいります。
佐藤騎手にそう言わせるモヤモヤが競馬界にあるのでしょう。
外国人騎手の問題を考えるというのは、
日本人騎手のあり方をも考えることに繋がってきます。
世界一の高額賞金というぬるま湯につかっていないか、とか。
きょうも来てくださってありがごうございます。
今週は交流G1の帝王賞が行われます。
佐藤哲三騎手はエスポワールシチーとのコンビですね。
中央では大震災で延び延びになっていた中山グランドジャンプ、
函館ではサマースプリントシリーズがはじまります。
今週もよろしくお付き合いください。