2011年07月13日
こんにちは。
2011年7月12日は日本競馬界にとって歴史的な日となりました。
我が国を代表するサラブレッドのセリ市・セレクトセールで、
1歳馬セリが当歳馬セリを売上で上回ったのです。
一昔前を知るホースマンには考えられないことが起きたのです。
セレクトが始まった1988年には全体の6%程度だった1歳馬市場、
その翌年には廃止され、7年間もマーケット不在の状態でした。
1歳セールが主柱の世界の潮流に背を向けて歩んできたのです。
サンデーサイレンスという金の卵を生む存在に、
半ば鎖国的な仕組みを可能にしてきた背景があります。
2006年から1歳馬市場が再開されますが、
当初は日程のごく一部を割く程度の細々としたものでした。
しかし当サイトでもいろいろな形でお伝えしたように、
馬選びは時期が遅いほど馬主リスクが少ないものです。
当歳よりは1歳、1歳よりは2歳時に購入する方が
走る馬に当たる確率は高くなるのが一般的です。
もちろんそれぞれの市場の品質という問題は大きいのですが。
今年は1歳馬セリにも素晴らしい馬が上場されました。
エアグルーヴの2010(父ディープインパクト)など
生まれた瞬間に庭先取引で行く先が決まるような血統馬が
馬体の成長ぶりを見定めた上で買える魅力は大きいですね。
それにしても、わずか5年間で1歳馬市場をここまで育ててきた
生産者の皆さんの苦労は並大抵ではなかったと思います。
当歳セリから1歳セリへの転換は売買代金が1年遅れになります。
どんな大企業でもキャッシュフローが1年滞ったら大変です。
この大構造改革をやり遂げた皆さんに敬意を表します。
きょうも来てくださってありがごうございます。
日本の競馬の未来は明るい、そんな風に思えた2日間でした。
著名人の方など新しく馬主をめざす方々が増えたのも
競馬人気を広める上で嬉しいことでした。
セレブリティが積極的に参加してくれることで、
競馬が身近に感じられ、その品格も上がっていくものですからね。
『馬名ミュージアム』 を更新しました。
こちらもお楽しみください。