2011年07月27日
こんにちは。
今夜に迫った “世紀の大一番” サセックスSの話題をお届けしています。
G1を5連勝中と走るたびに強くなる4歳馬キャンフォードクリフス、
無敗街道を驀進する3歳馬フランケル、甲乙つけがたい実績です。
それでは世代比較という面から見るとどうなんでしょうか。
実は今年の4歳世代はマイル戦戦に限れば相当強いと思っています。
昨年のクラシックを終わった時点で評価は混沌としていました。
2000ギニー勝ち馬はイギリスがマクフィ、フランスがロペデヴェガ、
アイルランドはキャンフォードクリフスとバラバラです。
イギリスとフランスでともに2着のディックターピンが
安定感でむしろリードしているようなムードもありました。
まぁ、ここまでが四天王といった感じでしょうか。
その下のクラス、たとえば英2000ギニー4着のエクステンションは
早々と香港に移籍しチャンピオンズマイルを勝ちました。
仏2000ギニー4着のバズワードはドイツに転戦してダービーを制し、
アル・ザローニ調教師にG1初勝利をプレゼントしています。
ゴドルフィン期待のセカンドトレーナーですね。
背景には四天王の力がそれだけ傑出していたことがあります。
セントジェームズパレスSはキャンフォードクリフスが勝ち、
ディックターピンはここでもまた2着と涙を飲むことになります。
マクフィは不可解な惨敗を喫します。
ノド鳴りとも伝えられましたが、よく分からない馬です。
サセックスSではオブライエン厩舎の古豪リップヴァンウィンクルを
キャンフォードクリフスが抑えこんで3つ目のG1を制覇、
どうやらこの馬が世代マイルチャンピオンかと思ったら、
ジャックルマロワ賞でマクフィがゴルディコヴァを破る大金星、
どの馬が本当に強いのか、謎めいた様相を呈してきました。
マクフィは昨年いっぱいで引退してしまったので、
謎は永遠に謎のままで終わってしまいました。
しかしマイルの女帝ゴルディコヴァは昨年と今年、G1ばかりを8戦、
6勝2着2回の堂々たる成績を残していますが、
負けた2度はマクフィとキャンフォードクリフスが相手でした。
やはりこの世代は相当に強いと思わなければならないでしょう。
この強い4歳世代の今や圧倒的なチャンピオンに君臨した
キャンフォードクリフスに胸を借りる形のフランケルですが、
3歳世代の実力がどれほどのものか見えない部分もあります。
中距離でナサニエルがキングジョージを勝ったり、
牝馬路線のプリティポリーSでミスティフォーミーが
ミッディを6馬身もちぎったりと強いところを見せています。
世代間頂上決戦といって良いこの一戦でフランケルが勝てば
流れは一気に3歳勢優位へと傾きそうな気もします。
もちろん凱旋門賞も含めての話です。
きょうも来てくださってありがとうございます。
衛星中継がないのが残念でなりませんが、
今夜のサセックスS、固唾を飲んで見守りたいと思います。
関口隆哉さんの 『馬名ミュージアム』 もお楽しみください。