2011年08月01日
こんにちは。
先週末のヨーロッパは30日の牝馬限定ナッソーS (約2000m) を
G1レース9戦連続連対中の超堅実馬ミッディが楽勝して
このレース3連覇を飾りました。お見事です。
同一G1のV3というのは凄いのですが、上には上がいるもので、
翌31日の仏ドーヴィルのロートシルト賞 (1600m) では
ゴルディコヴァが同レース4連覇、G1勝利数を14に伸ばしました。
こちらでは小倉記念をイタリアンレッドが快勝しています。
海の向こうもこちらも牝馬が元気いっぱいですね。
さて、ヨーロッパでは “ガリレオ帝国” と呼んで違和感がないほど、
ガリレオ産駒の一人勝ち状態になっています。
その旋風の凄まじさは昨日お伝えしたとおりですが、
今年13歳とまだ若い種牡馬ですから、
これから帝国の版図をどこまで広げるのか空恐ろしくなります。
その中でかなり目立ったのが母父デインヒルという配合です。
8戦8勝と無敵街道を突っ走る怪物フランケル、
フランスで牝馬二冠を制したゴールデンライラック、
アイルランドで2000ギニーを勝ったロデリックオコンナー、
これらの馬は判で押したようにこの配合になっています。
ちょっと前には5戦5勝で種牡馬入りしたテオフィロが
この黄金配合の先駆者として成功を収めています。
名馬を出す確率の高いニックスとしては相当に信頼できる精度です。
ご承知のようにガリレオはその父サドラーズウェルズから
ノーザンダンサーへとさかのぼることができます。
一方デインヒルもダンチヒからノーザンダンサーへと至りますから、
この配合は自動的にノーザンダンサー3×4のクロスを持ちます。
《ノーザンダンサーの血の1滴はダイヤの1カラットより価値がある》
世界中のホースマンが本気でそう信じ込んでいた名血です。
ではデインヒル以外のノーザンダンサー系の母父との成功例は?
あるんですねぇ、これが。
3歳のここまでG1を4勝しているミスティフォーミーという牝馬、
母父ストームキャットからストームバードを経て3×4になります。
引退したリップヴァンウィンクルも3×4のクロスは同じでした。
それ以前にもシックスティーズアイコン、レッドロックスなど
ガリレオ初期のG1馬にはこの配合パターンが多く見受けられます。
さまざまに試行錯誤を繰り返してたどり着いたのが、
母父デインヒルとの黄金配合だったということでしょうか。
きょうも来てくださってありがとうございます。
配合上のニックスが存在するとしたら、
調教師や騎手などとのニックスめいた関係もありそうです。
明日はガリレオ産駒と驚異的なニックスを示している
あるトレーナーのお話をしたいと思います。