2011年08月22日
こんにちは。
ちょっと遅めのニュースになりますが、先週月曜日の大井競馬場、
3歳重賞・黒潮杯を園田のオオエライジンが勝ちました。
これで8戦8勝と無敵の快進撃を続けています。
競馬には生涯無敗記録というカテゴリーがあります。
ハンガリーのキンツェムが54戦54勝の世界記録ホルダーですが、
ドイツやフランスの一流レースへの遠征も含まれており、
相当にレベルの高い内容だと評価されています。
日本では佐賀で走ったツルマルサンデーの15戦15勝が最高です。
父がサンデーサイレンスで母ツルマルベッピンは重賞2着馬、
種牡馬入りの声がかかっても良さそうな血統ですが、
残念ながらせん馬のため機会に恵まれませんでした。
中央では戦前のクリフジの11戦11勝が有名です。
ダービー、オークス、菊花賞を含めての成績ですから立派ですね。
繁殖馬としても桜花賞、オークスを勝ったヤマイチを出しましたが、
この牝系は途絶えてしまって現在には伝わっていません。
偉大なクリフジの血を唯一後世に繋いだのはイチジョウで、
彼女の牝系をたどると5代目にフシミアイドルが出てきます。
オオエライジンの母となった牝馬です。
つまりオオエライジンの7代母がクリフジということになります。
クリフジは1940年に千葉の下総御料牧場で生まれています。
戦火をくぐって70年以上も血が繋がってきたことに驚きます。
クリフジの11戦すべてで鞍上にいた前田長吉騎手は応召され、
極寒のシベリアに抑留された末に亡くなっています。
平穏無事なばかりの70年間ではなかったことを思えば、
関係者の皆さんの苦労は大変なものだったでしょう。
オオエライジンという1頭のサラブレッドには、
70年の歳月を超えてきた皆さんの思いが詰まっています。
ぜひクリフジに並ぶような馬に育ってほしいですね。
きょうも来てくださってありがとうございます。
昨日フランスのドーヴィルで行われた2歳G1モルニー賞で
ハットトリック産駒のダビルシムが快挙を成し遂げました。
後方待機からラスト1ハロンで抜け出して3馬身差の快勝です。
これで4戦4勝、次走は10月8日のミドルパークSだそうです。