2011年09月14日
こんにちは。
世界一の規模と質を誇るキーンランドのセプテンバーセールで
日本人バイヤーの姿が目立っているというお話をしています。
その中でTTC (とおぼしき) バイヤーが落札した1頭に
父スマートストライク、母ベルヴァの牝駒がいました。
スマートストライクというとダートの絶対王者カーリンが
ドバイワールドC、ブリーダーズCクラシックの二冠など、
ダートの上級G1を7勝してあまりにも有名です。
ところがスマートストライクは芝のチャンピオンも出しています。
イングリッシュチャンネルという栗毛馬がそれで、
ブリーダーズCターフなど芝の中長距離G1を6勝して、
07年の全米芝チャンピオンに輝きました。
母父シアトリカルもやはりアメリカの芝チャンピオンで、
産駒は日本に来て重賞を9つも勝ったヒシアマゾン、
愛ダービー馬となったザグレヴなど多士済々の顔ぶれです。
ザグレヴはコスモバルクの父となり日本適性は確かでしょうね。
祖母コミッテッドは大変な女丈夫で愛英仏米の4カ国で走り、
アベイドロンシャン賞2回、スプリントCなどを勝ちました。
繁殖牝馬としても優秀で、G2を5勝したハップは
芝G1のアーリントンミリオンで2着に健闘しています。
その姉ファルマもG1サンタアナHの勝ち馬になっています。
全馬がシアトリカルとの配合で相性の良さは一目瞭然ですね。
コミッテッドとシアトリカルの末娘がベルヴァという未出走牝駒で
スマートストライクとの間にイングリッシュチャンネルを出します。
つまりキーンランドで落札されたベルヴァの2010年産は
イングリッシュチャンネルの全妹ということになります。
毛色も兄に生き写しの栗毛で賢そうな顔立ちです。
これだけの血統馬がよく日本へ来てくれるものだと感謝します。
ヒシアマゾンの時代には外国産馬にクラシック出走権がなく、
エリザベス女王杯やジャパンC (2着) などで鬱憤晴らししました。
重賞を9勝もしながらG1勝ちが少ないのはそのためです。
今は能力さえあれば、たいていのレースに出られます。
再来年のオークスで栗毛が輝くといいですね。
きょうも来てくださってありがとうございます。
明日はスマートストライクのもう1頭に注目します。
『馬名ミュージアム』 を更新しましたので
ぜひ、こちらもお楽しみください。