2011年09月15日
こんにちは。
キーンランド・セプテンバーセールの模様をお伝えしています。
TTC (とおぼしき) バイヤーが落札した第2弾は
これもスマートストライクの牡駒になります。
母がワンダーアゲインでグラスワンダーの全妹という血統で、
アメリカで芝レースを7勝、G1にも2勝を収めた一流馬です。
スマートストライクの芝適性は昨日お話しした通りです。
加えて日本適性という面でも太鼓判が押せそうですね。
グラスワンダーはご承知のように2歳時4戦4勝、
楽勝続きで朝日杯はレコードのおまけ付きでした。
3歳秋に復帰して毎日王冠に臨むことになった彼の前で
主戦の的場均騎手が頭を抱える事態が発生します。
そこまでNHKマイルを含む5戦5勝のエルコンドルパサー、
この馬もまた主戦ジョッキーは的場騎手だったからです。
どういう経緯があったのかは知りません。
しかし後の凱旋門賞2着馬に勝るとも劣らないポテンシャルを
的場騎手がグラスワンダーに感じていたのは間違いがないでしょう。
その手応えに狂いはなく宝塚記念を挟んで有馬記念を2度勝ち、
グラスワンダーはグランプリ3連覇の偉業を成し遂げます。
前述のエルコンドルパサー、スペシャルウィークなどが同期の
“豊穣の世代” で星を分け合う形になりましたが、
どの馬も歴史的名馬にふさわしいパフォーマンスを見せました。
歴史的名馬は競馬の殿堂入り (JRA顕彰馬) という形で遇されます。
この制度は毎年1回180名前後の競馬ジャーナリストによる
投票で4分の3以上の得票を獲得すると殿堂入りが決まる仕組みです。
一口に4分の3と言っても簡単な数字ではありません。
この3頭、とくにエルコンとウィークは毎年のように上位争い、
物理的に4分の3の壁がクリアできず “十年戦争” になっています。
このままだと “豊穣の世代” からは顕彰馬が現れないことになります。
ちなみにこれまで顕彰馬は29頭いますが、同世代というのは
1973年生まれのトウショウボーイとテンポイントの一例だけです。
ここでもTTGの一角グリーングラスは選外に漏れています。
何らかの救済手段を考えてあげて良いと思うのですが。
きょうも来てくださってありがとうございます。
話が脱線気味になりましたが、
ワンダーアゲインの1歳馬に叔父を超える活躍を期待しましょう。