2011年06月17日
こんにちは。
今季はG外ばかりを使われてきたフェイムアンドグローリー、
古代中国・漢建国の大将軍が 『恥は一時、志は一生』 と
他日に備えて恥辱を忍んだ 《韓信の股くぐり》 に例えましたが、
4000mのアスコットゴールドCを完勝し志の高さを証明しました。
ホッとしたというのが本音です。良かったですね。
エイダン・オブライエン調教師は、今後は2400m路線に戻り
凱旋門賞を照準に定めていると今季のプラン語っています。
馬名どおり “名声と栄光” を轟かせることができるのでしょうか。
さて、今夜のロイヤルアスコットはコロネーションSがメインです。
英愛仏などヨーロッパ各国の1000ギニー馬が集結して
3歳牝馬のマイル女王を決めようというのがコンセプトです。
ロイヤルアスコットは独自の開催のようにも見えますが、
とりわけマイル路線に関してはヨーロッパ競馬を俯瞰して、
全体のシナリオ展開に重要な役割を果たすよう設計されています。
英愛仏など各国のギニーレースを勝ち抜いてきた馬が集まり、
3歳牡馬限定のセントジュエームズパレスS、
3歳牝馬限定のコロネーションSにチャレンジします。
古馬は混合のクイーンアンSでチャンピオンを決定します。
全体の中ではロイヤルアスコットはスタート地点にあたります。
この各カテゴリーのチャンピオンが一同に集結するのが、
7月のサセックスS、8月のジャックルマロワ賞、
そしてゴールが11月のブリーダーズCマイルという設計図です。
実にドラマチックで良くできた番組編成だと思います。
ここはやはり歴史と伝統の力なんでしょうね。
国境を超えた視野の広さも素晴らしい見識の高さを感じさせます。
さて今年のコロネーションS、一口に言うと敗者復活戦でしょうか。
英愛1000ギニーでいずれも2着に健闘したトゥゲザーが人気です。
2番人気も英1000ギニー3着のマクァーシドといった具合です。
英1000ギニーのブルーバンティング、愛のミスティフォーミーが
英オークスに回り、仏ゴールデンライラックも仏オークスへ、
ということでチャンピオン不在になってしまったからです。
日本でも明らかにマイラー資質の馬がオークスに挑戦しますが、
同世代の同性同士ならという気持ちが働くのは、
海の向こうもこちらも同じなんでしょうか。
きょうも来てくださってありがごうございます。
というわけで、いささか小粒なコロネーションSですが、
かつては24戦22勝の名牝プリティポリーを輩出した伝統のレース、
それにふさわしい熱戦になってほしいと願っています。