2009年10月28日
こんにちは。
84年に2000メートルに短縮されて四半世紀、
天皇賞は日本競馬を代表するG1として定着しました。
その特質は緩みのないラップと長い直線の坂、
スピードと底力が試されるタフなレースとされています。
血統的にはサンデーサイレンス御用達になっています。
96年のバブルガムフェロー以来、99年スペシャルウィーク、
04年からはゼンノロブロイ、ヘヴンリーロマンス、
ダイワメジャーが3連覇、すばらしい強さを見せています。
今後は昨年のこのレースでウオッカと歴史的な死闘を演じた
ダイワスカーレットのような孫世代、
あるいは母父SSが活躍するのでしょうね。
なぜSSは天皇賞に強いのか。
その答えはサンデーサイレンスという希代の名種牡馬の
ワンパターンではない多様性にあるように思います。
ロブロイやメジャーのように
ハイラップに楽々と対応して抜け出してくるスピードタイプ。
スペシャルのように
上がりのかかる力勝負になって豪脚を発揮するパワータイプ。
バブルガムやヘヴンリーのように
目の覚めるような切れ味を発揮する瞬発力タイプ。
天皇賞という一級のレースが繰り広げる様々なレースパターンに
SSは驚くほど高い対応能力を示しています。
もっとも顕著な例はヘヴンリーロマンスが制した05年でしょうか。
2着ゼンノロブロイ、3着ダンスインザムードとSSが上位独占。
しかし馬群に沈んだ中にも錚々たるSS勢が並んでいました。
この後に有馬記念でディープインパクトを破り
ドバイシーマクラシックを勝ったハーツクライ、
マイルチャンピオンシップ、香港マイル連勝のハットトリック、
スズカマンボ、リンカーンなど、
レースの流れひとつでは逆転もあったと思わせる顔ぶれです。
人気のSS系が馬群に沈むと人気薄のSS系が台頭する、
先日の菊花賞もそんなレースでしたね。
一頭一頭の個体レベルの高さはいうまでもないのですが、
軍団となったときのSS系の強さは無敵といっていいのでしょう。
さて、ことしのSS系、エアシェイディやマツリダゴッホなど直仔に
キャプテントゥーレやドリームジャーニーなど第2世代が加わり、
非SS系のディフェンディングチャンピオン、ウオッカに挑戦します。
“SS神話”はつづくのでしょうか。
きょうも来てくださってありがとうございます。
今週は天皇賞をいろんな角度から楽しみたいと思っています。
どうぞよろしくお願いします。