それいけオークス

第5回デビュー前に大ケガ!?

デビュー前に負った大ケガ、さらに、桜花賞前にはあんなことが!？決して表には出てこない、仰天のエピソードとは!?
――　最初に見たときに、レッドディザイアのここまでの姿がイメージできました？
松永	ひと目見てピンと来た、って書いといてください(笑)。
四位	(笑)。
松永	馬を見るというのは、ほんとに難しいですよね。まだまだ勉強中ですよ。ていうか、一生勉強だと思いますよ。
四位	格好の悪い馬でも、走る馬はいっぱいいますしね。
松永	だけど、ディザイアにしても、１歳の時点で、 G1でいい勝負できるというのがわかってたら、ぼくのところじゃなくて、もっと違う調教師さんのところに入ってたんじゃないですか？
四位	(笑)。でも、ディザイアは、馬っぷりがいいですよね。男馬みたい。

松永	顔はかわいい女の子なんだけどね。でも、あの馬ね、入厩する前に大ケガしてるんだよ。
四位	え、そうなんですか？
松永	２歳の春に、調教中にひっくり返ってね、左前の脇腹のところをバックリ切っちゃって、しばらく休んでたんだよ。ひっくり返るぐらいだから、やっぱ、若い頃は馬体がかなり緩かったんだよね。
四位	今だから笑えますけど、走ってる最中にコケるって、ドジな馬ですよね(笑)。
松永	ほんとに(笑)。こないだ社台ファームに行った時に、育成スタッフの方に、「今年も、ウチに入る馬は、全部１回ひっくり返しといてください」ってお願いしておいたよ(笑)。

四位	(笑)。
松永	あと、これはアクシデントとは違うけど、エルフィンＳのあと、ちょっと飼葉を食べにくそうにしてたんで獣医さんに診てもらったら、奥歯が浮いてたんだよ。だから、その４本を全部抜いてもらってね。いわゆる歯替わりってやつだね。まあ、もともと歯の状態はエルフィンSのあとに診てもらう予定ではあったんだけどね。
四位	そんなこともあったんですね。
松永	あれは自然なことだから、心配することじゃないんだよ。でも、このタイミングで処置ができたのはよかった。桜花賞まで時間もあったからね。飼葉も食べてたし、しっかりと体調を整えることができたからね。
――　入厩して、馬も変わってきましたか？
松永	そうですね。デビュー前に、東京サラブレッドクラブの方に、「ディザイア、どうですか？」って聞かれて、「けっこういいですよ」って答えていましたからね
四位	たとえ感触がイマイチでも、最初から「よくないです」なんて言えないでしょ？(笑)
松永	そりゃそうだよ。　競馬だから、やってみないとわからない部分もあるし、そもそも、デビュー前からよくないなんて思わないよ。もちろん若い馬だから課題はあるだろうけど、そういう部分を含めて可能性なわけだしね。でも、ディザイアに関しては、トレセンで調教を積んでいく段階で、ほんとに「これは走る！」って感触をつかんでいたからね。
四位	幹夫さん、ぼくにもそう言ってましたもんね。
	（明日につづく）１４時に更新します