毎年のように、海外のレースに参戦している武豊騎手。 2000年にはアメリカで、翌2001年にはフランスを拠点として、 長期に渡る海外遠征も敢行しています。 |
哲 | MLBへ移籍した野茂英雄投手もそうだけど、 日本でトップを究めてから、海外に常駐することは、 凄く勇気がいることだと思う。 コッチで芽が出ないから、 海外でチャンスを掴もうというのとは違うからね。 それにしても、慣れない海外に腰を据えるのは、 大変なことだったでしょう? |
武 | まあ、いままでの日本人騎手が、 誰もしなかったことをやりに行ったわけですから、 いろいろな面で、難しさは、かなりありましたね。 実際、レースに騎乗するということとは別に、 ビザとか、住む場所とか、言葉の問題とか、車の免許とか、 日本では考えなくていいことに、凄く時間が取られるんです(笑) でも、競馬以外の苦労を味わえたことは、 自分にとって、とてもプラスだったと、今は思っていますよ。 |
|
哲 | 武ちゃんが、海外挑戦に踏み切った 最大の理由は何だったの? |
武 | 第一に、もっと上手く乗れるようになりたかったから。 海外で様々な経験を積めば、 もっと上手に乗れるはずだと信じていました。 もちろん、海外に腰を据えれば、 向こうの関係者から声が掛かって、 憧れていた大レースに乗れるかもしれない、という気持ちもあった。 正直、日本にいるときと比べたら、 収入はガタ落ちだったけどね・・・(笑)。 |
哲 | 実際の騎乗スタイルの面でも、 海外に行って良かったな、というのは当然あるよね。 |
武 | もちろんありますよ。 日本で騎乗しているだけでは経験できないことが経験できる。 “こんなパターンのレースは初めてだ”と感じたことも多かったです。 日本では、ある程度分かっていたつもりのことでも、 海外では、改めて、ちゃんと考えて解決していかなければならないことが、 たくさん出てきましたね。 |
|
| (金曜日更新の第11回につづく) |
| |
| 武豊騎手のオフィシャルサイトへはこちらからどうぞ! |