哲 | 武ちゃんも、自分が若かった頃と、現在の若手騎手たちとの間に |
武 | 競馬が進化していて、騎手の技術も間違いなく上がっている。 |
哲 | 競馬のレベルが上がるというのは? |
武 | 20年前と比べれば、調教技術が格段に進歩しているし、 レースのタイムも圧倒的に速くなっている。 それに伴い、騎手もいろいろなことを考えながら、 自分の技術をどんどん進化させていかなければならない。 まあ、競馬に限らず、あらゆるスポーツの世界は、 まさに日進月歩ですものね。 |
哲 | 馬券の世界だって、どんどん進歩しているというか、 ファンが上手になっている。 だって、発売当初は、あんなに配当が付いていた3連単が、 今は、だいぶ安くなっているものね(笑)。 それはともかく、さっき三浦皇成クンの話が出たけど、 若手騎手たちに脅威を感じることはある? |
武 | 確かに、今の若手は、ぼくが若かったときよりも上手だけど、 現在のぼくだって、相当に進歩していますからね。 そういう意味では、若手たちとベテランのトップクラスの差というのは、 昔も、今も、あまり変わらないのかもしれない。 グラフにすると、右肩上がりの平行線という感じですかね。 |
哲 | 若手ジョッキーも、デビューしてから1、2年目は勢いがあるけど、 その後、尻すぼみになってしまうケースも多い。 トップクラスを維持するのは、本当に大変だよね。 |
武 | 確かに、新人ジョッキーは、毎年デビューしてきますからね。 彼らにチャンスを与えたいと考える厩舎関係者も多いでしょうし、 若手間の競争も厳しくなる。 そういう意味では、3、4年目に踏ん張れないと、 その後が一気に苦しくなるケースが目立ちますね。 |
(金曜日更新の第8回につづく) | |
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