牝馬と牡馬の外見的な違いは、性器の形と歯の本数。
歯は牝馬が36本、牡馬は40本とか。
もちろん全体的な体型も異なる。
しかし、こうした外見上の違いから、能力の差は判断できない。
問題は、牝馬の気性にあるのである。
サラブレッドは、元来神経質で臆病な動物だが、
牡馬にくらべて牝馬のほうがより繊細である。
ちょっとした環境の変化や、展開における馬ゴミ、
競り合いなどで気分を害するとすぐに、「イヤ」「イヤ」をしてしまう。
また、生理的なものとしては、春先におとずれる“フケ”がある。
発情だが、牡馬の場合はすぐわかる。
“馬ッ気”といってシンボルを誇示するからだ。
だが、牝馬はわからない。六本木ギャルと同様にやっかいなのである。
ちなみに、このやっかいな牝馬の扱いにかけては、
稲葉幸夫師(引退)と嶋田功(現調教師)コンビの右に出るものはいないといわれる。
「オークス」を5回も制しているのだ。
次に馬産界の成り立ちだが、
牝馬が牡馬を蹴散らして勝ってしまうと、馬産界が成り立たなくなってしまうのだ。
オグリキャップを生産した稲葉牧場を例にとってみよう。
オグリキャップを産んだのは、ホワイトナルビーという馬。
そのホワイトナルビーが250万円の種付料を払って、トウショウボーイの仔を産んだ。
幼名インディ・ジョーンズで、牡馬。稲葉牧場は赤飯をたいて大喜びしたにちがいない。
なぜなら、トウショウボーイの仔は、89年のセリ市で3億6000万円の値がついているのだ。
当然、このオグリキャップの種ちがいの弟インディ・ジョーンズも、
少なくとも3億円以上の値はつくことになるからだ。
ところが・・・
・・・続きは金曜日の更新をお待ちください!
東邦出版発行『知って得する競馬の金言』より
HPへはこちらからどうぞ!