今ではもう影もかたちもなくなってしまい、
落語などの一節でしか知ることのできないものに、
“見せもの小屋”がある。
祭りの縁日などには必ずあったその見せもの小屋に、
決まってあったのが“オオイタチ”というしろもの。
客寄せの口上にのせられ、
「一度、オオイタチなるものを見てみるか」
と木戸銭を払って中に入ると、
大きなイタチなどどこにもいなくて、
一滴の血が付着した大きな裁ち板
(布などを裁断するときに台として用いる板)
が立てかけてあるだけ。
なんのことはない、“大裁ち板血(オオタチイタチ)”なのである。
風俗産業が今のような全盛になるひと昔前、
裸の足がからみあっているところだけを見せて
客に売りつける“エロ写真屋”がいた。
若い学生さんとかが密かに買い求め、
ひとけのないところで開けてみると、
中身は力士がガップリと組みあった相撲写真だった、
なんてことがあった。
今ならさしづめ、人面ナントカだろうか。
とまあ、こんなわけで、
人間の未知なるものに対するあくなき探求はつきることがない。
競馬をはじめとする競輪、競艇、オートなどの公営ギャンブルはもちろんのこと、
株や商品相場など、
金儲けにはウラ情報(内部情報、極秘情報などといわれるもの)がつきものだ。
なかでも厩舎や馬主などベールに包まれた部分が多くあるのが競馬で、
ウラ情報の類はあとをたたない。
競馬社会の情報には、一次情報と・・・・・
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東邦出版発行『知って得する競馬の金言』より
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