「ウナギとウメボシはダメ」
なんていうのは、科学的裏付けのない食べあわせの俗説だが、
競馬の世界ではまだまだこうした根拠のない俗説がまかり通っている。
その最たるものは、「芦毛の夏駆け」だ。
専門家であるトラックマンでさえ、
「夏のこの時期、芦毛の○○はやっぱり中心です」
といったりするから大笑いだ。
「芦毛の夏駆け」は、熱の吸収率からきたらしい。
黒っぽい色は熱の吸収率が高く、
逆に白っぽい色は反射性があるから黒っぽい色ほど熱を吸収しない。
これは科学的に証明されていることだ。
だから、芦毛馬は夏に走る。
とまあ、こんなワケだ。
厩舎も、「それならば」と芦毛馬を夏場に走らせる。
そして、たまたま好成績をあげ、他厩舎も右へならえ。
しかし、夏場に目いっぱい走らせるものだから、
疲労が残り、秋シーズンに入るや惨敗つづき。
「やはり芦毛馬は夏場だけに走る」となったのではないだろうか。
しかし、1年を通して好調を持続する馬はほとんどいない。
つまり、馬の毛色と能力はまったく関係がないのだ。
また、「芦毛は大レースをとれない」という俗説も以前はあった。
しかし、古い話だが77(昭和52)年の「菊花賞」で
プレストウコウが勝ったことでこの俗説は打ち消された。
その後も、88年のタマモクロスの春秋「天皇賞」連覇、
89年のダービー馬ウィナーズサークルの誕生、
そしてわれらがオグリキャップの大活躍と、
現在では逆に「大レースは芦毛が勝つ」とまでいわれる始末だ。
俗説は時代ともに変わるのだろうか?
・・・続きは金曜日の更新をお待ちください!
東邦出版発行『知って得する競馬の金言』より
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