そう、俗説は時代ともに変わるのだ。
90(平成2)年の夏のローカルには、
南関東大井の「東京ダービー」馬ウインドミルがいた。
地方時代の実績もさることながら、
「芦毛は夏場に走る」ということで、かなりの人気になった。
ウインドミルは、1月21日の「AJC杯」9着のあと休養に入り、
夏場に向けて準備をととのえての出走だったが、
ウイリアムテルから離されること1秒5、9馬身差の大敗を喫してしまった。
この日の福島は砂ボコリが立つほどのカラカラ天気で、
34度を超す暑さの中で、人馬ともに汗まみれ。
ウインドミルは、こうした夏場に強い芦毛馬だったのだが・・・・・。
ともあれ、その後のウインドミルは、
一度も連対することなく古巣の南関東へ帰っていった。
ウインドミルは、芦毛ではじめてクラシックを勝った
プレストウコウの産駒であったことがいかにも皮肉だが、
結局、中央の水に合わなかったといえそうだ。
ちなみに、日本軽種馬協会の毛色の大別の仕方は、
鹿毛、黒鹿毛、青毛、栗毛、栃栗毛、そして芦毛の6種類。
おっと白毛もいましたね。
また、競馬サークルというところは、伝統や古式を重んずる社会で、
いまだに芦毛を“神馬”として、
お守りがわりに必ず1頭は入厩させるという調教師もいるそうだ。
しかし、特別に芦毛だからということでなく、
他の馬と同様な見方が必要なのだ。
・・・次回は「ローカルの連闘は勝負気配」をお送りします。
火曜日の更新をお待ちください!
東邦出版発行『知って得する競馬の金言』より
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