知恵の言葉

正直ものの"ヘンタ買い"(中編)

しかし、こういう馬が、併せ馬、ことに3頭併せで追い切りを行ってくると、
いいほうに変わってくることがある。
単走でやると速いタイムをだすのはそれだけ能力がある証拠だが、
気が小さい証明でもあるのだ。
こうしたことも、コメントを併せ読むとある程度わかってくる。
逆に、時計が遅いのも、理由づきなら一考する価値がある。

「いつもこんなもの」

なんていうのはどう捉えていいか判断に苦しむところだが、

「新しい調教法をこころみた」

などは一応、遅い時計も納得できるわけだ。
そして、それで出走させてくるのだから、勝算ありともとれるのである。
もっとも、調教師の人柄にもよるが・・・。
とにかく、調教時計が遅く「今回はダメ」というコメントで、
実際のレースでも負けた場合は、調教時計の悪かった理由をおぼえておくこと。
その原因が解消できれば、次は走る---と考えられるからだ。
コメントする人の性格もおぼえる必要がある。
たとえば、関東の境勝、関西の伊藤修という調教師は“ラッパ”が有名で、
多少不安があっても「そんなの関係ない。強いものは強い」式のコメントをする。
そして、人気馬を簡単に負けさしてくれる。
“カラオケ人間”と同じで、
マイクを向けたり取材メモを前にすると、理性がきかなくなるのである。
といっても、当事者のコメントが読者に伝わるまでには記者が介在する。
そして、記者にとって、いちばんコワいのは取材拒否
当然、書いてはいけないこともあるが、
一般紙の記者ならヤバいことはオフレコで書いたりする。
そして、法務大臣のクビがとんでも平気の平座だが、
「ウソツキ村」というところの調教師は総理大臣よりズ~ッとエラいのだ。
もちろん、居丈高。
こうなると、あとはお察しのとおり。どうでもいいことしか書かなくなる。
それでも専門紙の記者は幸せ。
なぜかというと・・・


・・・続きは金曜日の更新をお待ちください!

東邦出版発行『知って得する競馬の金言』より
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